近未来を走る!水素自動車の魅力

20世紀初めにフォードがガソリン自動車の大量生産に成功して百年以上。今では主力燃料がガソリンからハイブリッドに移り変わりつつあるように、めざましい技術革新のもと、どんどん魅力あるモデルや新しいエネルギーが誕生しています。

その新しいエネルギーの中に、「水素」が加わろうとしています。水素は宇宙で一番豊富に存在する物質といわれ、二酸化炭素を全く排出しないクリーンエネルギーとして大きな可能性を秘めています。そんな近未来タイプの水素自動車の魅力とは?また本格的な水素社会を実現するうえでの課題は?水素自動車に関する素朴な疑問についてお答えします。

水素自動車とは?

昨今、トヨタ自動車が水素を主体燃料とした燃料電池自動車「MIRAI」の先行予約を日本と北米で開始し、大きな話題を呼びました。自動車業界の雄・トヨタが水素社会の実現に向け、先鞭を付けたかたちです。

水素自動車とは、水素と酸素を反応させて生じた電気によってエンジンを発動させるシステムです。車に搭載された燃料電池が水素と酸素を取り入れて発電し、モーターを稼働させる仕組みです。

生じたエネルギーは水として排出されます。燃料の元となる酸素も水素も自然界に存在する物質で、排出されるのも水のみ、しかも有害とされるCO2は一切排出されません。まさに夢のエネルギーと呼ぶにふさわしいクリーン燃料といえます。

その他にもさまざまなメリットが

クリーン燃料として大きな可能性を秘めた水素自動車。その魅力はクリーンなエネルギーだけではありません。車のポテンシャルを引き上げるさまざまな要素に満ちあふれています。

まず、水素は資源のない国・地域でも製造が可能です。ガソリンのように、石油を供給する国の政治事情に翻弄されるリスクもありません。

次に、利便性。水素燃料を主体とする電池自動車は、燃料補給後の走行距離がガソリン車と同レベルです。また、水素充填に要する時間も3分ときわめてスピーディー。ハイブリッドのように燃料補給に長時間を要するなんてデメリットは存在しません。

また、快適な走行性能も大きな魅力の一つ。モーター駆動なので、静粛な中で快適なドライブが楽しめます。クリーンエネルギーで公害のないスポーツタイプの性質も兼ね備えた最高の乗り物といっていいでしょう。

さらには、水素自動車に搭載された電池から、家庭用電気への引込も可能。自動車そのものが発電機となるため、災害などで停電に見舞われた際、非常用電源としての役目も果たせるのです。

水素自動車は、単に自動車として性能がすぐれているだけでなく、よりよい社会の実現のためになくてはならない技術といっていいかもしれません。社会貢献の意味でも水素自動車の持っている可能性は大きいといえるでしょう。

今後に向けた課題

そんないいとこずくめで全く死角が見えないようにもみえる水素自動車ですが、もちろん課題は存在します。その一つは価格。先述のトヨタ「MIRAI」の本体価格が700万円。なかなか一般的には普及の難しい価格です。

値段が高いのは、インフラ整備が整わず、大量生産・販売できる体勢が整っていないことが最大の要因です。水素自動車が普及するには、全国的に水素ステーションと呼ばれる燃料充填拠点を設ける必要があります。このようなインフラが充実してはじめて、水素自動車の一般化が実現するといっていいでしょう。

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